米国デュポン社、エレン・クルマン会長兼最高経営責任者の 退任を発表

 米国デュポン社(本社:デラウエア州ウィルミントン、会長兼最高経営責任者(CEO):エレン・クルマン)は10月5日(現地時間)、エレン・クルマン会長兼CEOが10月16日付けで退任することを発表しました。取締役会により後任が正式決定するまで、同日付にて取締役会役員のエドワード・ブリーンが暫定会長兼CEOとして職務を執ります。

エレン・クルマンは、「在職中7年間にわたり、全社一丸となって事業戦略の再構築、組織の合理化そしてデュポンのもつ科学技術を存分に生かすための革新力のある組織へと変革してきました。そして今、その基盤が確立したことを見るにあたり、デュポンの大きな未来の可能性を切り開く次の新しいリーダーへと繋ぐべき時が来たのです。私はこれまで共に働いてきた全世界のデュポン社員に心からの感謝を捧げたいと思います。彼らによって次世代デュポンの大きな可能性が実現されることを確信しています」と述べています。

また、デュポンの上級社外取締役のアレクサンダー・カトラーは、「私たち取締役会は、エレンの類まれなリーダーシップと会社への貢献に心から感謝しています。27年以上もの間、彼女は常に建設的に会社を変革し続け、組織全体を顧客のニーズの発見とニーズへの提案に集中させてきました。エレンは、比類ない統率力とコミットメントを携えたデュポンの会長兼CEOとして、全世界を覆った不況を乗り切り、そしてここ数年のデュポンの大変革を成し遂げたのです。」と述べています。

カトラーはまた、「エド・ブリーンは過去の事業において数々の功績を残し幅広い知見と経験をもっています。取締役会が正式な新しい会長兼CEOを決定するまでの間、的確に会社を導いてくれるでしょう」と述べています。

ブリーンは、「エレンは傑出したリーダーであり、全取締役会役員は彼女のデュポンでの長期にわたる貢献に心から感謝します。目下の悪化する事業環境にあっても、エレンとマネジメントチームはすでにコスト削減策の方策を採っています。今後われわれはより生産性を上げるとともに、費用構造と資本配分の根本的な見直しを行い、株主への適切な還元を計画しています。当社が成長性の高い魅力的な市場でユニークかつ優位な位置を占めていることは極めて強い競争力であり、われわれはこれを基盤にして高い成長を目指します」と述べています。

【エドワード・D・ブリーン氏について】
ブリーン氏は、現在タイコ・インターナショナル社の会長(Chairman)です。同社は安全器機、耐火・防火製品および救命具製品およびサービスのグローバルリーダーです。ブリーン氏は同社にて2002年から2012年までCEOを務めています。ブリーン氏は同社の前に、モトローラ社での社長兼最高執行責任者(COO)、ジェネラル・インスツルメント社での会長、社長兼最高経営責任者(CEO)でした。ブリーン氏はコムキャスト社の取締役でもあります。

【本年度営業利益の見通し】
デュポンは今通期の1株当たり営業利益は約$ 2.75、(前回は$3.10程度と予想)と発表しました。この予想の改訂は、新興市場通貨、特にブラジルレアルに対する米ドルの強含みを反映したものです。特にブラジル農業市場の停滞悪化を起因として、為替の影響はこれまでの一株当たり約$ 0.60の予想に対して、 $0.72程度を想定しています。

為替の影響を除くと、自社株買いとコスト削減から期待される利益を含む1株当たり通期の営業利益に対する改正後は、前年対比の一株あたりの営業利益で約3%の増加となると見ています。このため同社は、下半期の一株当たり営業利益はおおよそ$ 0.40(前回予想約$ 0.75)と見ています。下半期の営業利益の約25%が第3四半期に得られるものと見ています。前年度の通期営業利益は一株当たり$ 3.36、下半期は$ 0.96でした。

主としてブラジルなどの農業生産国において農薬と種子製品の需要は、マクロ経済の悪化や競争激化の影響を受けて第3四半期にさらに低迷ました。作付けシーズンが進行中であるブラジルでは、農家の利益率はより厳しいものとなり、農産物生産者はより慎重となっています。デュポンは害虫被害の減少により農薬の需要が減少していること、農産物生産者がハイブリッドトウモロコシ作付面積の削減をしており、種子の販売量が減少していることを理由として挙げています。

米ドルは新興市場の通貨に対して引き続き強含みです。ブラジルレアルは昨年対比60%以上の下落、同社が本年度第2四半期の結果を発表して以降も20%の下落となっています。

これらの事業環境の悪化に対応して、デュポンはさらなるコスト削減策を再構築し2016年末までに実行率ベースで$ 13億ドルのコスト削減を達成する予定です。デュポンは、業務再構築の一環としてコスト削減策を追加策として打ち出しており、追加のコスト削減を達成するためのコミットメントを発表し、2017年末まで実行率ベースで約$ 16億ドル削減をターゲットにしています。追加コスト削減に関する計画は、第4四半期中に策定される予定です。

最高財務責任者(CFO)のニック・ファナンダキスは、「マクロの事業環境条件はさらに悪化していますが、当社は総力を挙げて対応し、さらなる生産性の向上、コスト削減、そして長期にわたる株主価値を向上させるための革新技術への集中投資を行うことによりこの難しい局面を打開したいと思います。現在当社はブラジルでの事業環境の悪化に遭遇していますが、長期的、戦略的には当社の製品は大きな成長の機会があると見ています。長期的には、今後の当社の製品パイプラインと事業ポートフォリオは全世界の農産物市場において極めて有利な位置を占めると見ています」と述べています。

デュポンは1802年の創業以来、世界最高水準の科学技術を基盤に、革新的な製品や素材、サービスを提案しています。お客様や政府、NGO、オピニオンリーダーとの連携を通じ、世界中の人々に十分に安全な食糧を提供すること、化石燃料依存からの脱却、人と環境の保護など、世界的な課題へのソリューションを見出すご提案が出来ると信じています。デュポンの取り組みに関する詳細は、http://www.dupont.co.jp(米国サイト:http://www.dupont.com)をご覧ください。

 

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