DuPont™ Nomex® および Thermo-Man® 試験

産業用途において、作業員を保護する必要のある主な熱的危険は、高熱や火炎、火災、電気アークの熱、溶融金属の飛散です。DuPont が考案したDuPont™ Thermo-Man® は、ISO 13506 規格の試験方法を定める際の基盤になっています。

Thermo-Man® は、122 個の熱センサーが取り付けられた等身大のマネキンで、試験対象の衣服を着けてプロパン ガス バーナーで点火した炎に包囲されます。

この試験では、燃料過剰が原因で最大 1,000 度まで上昇する典型的な火災への衣服のばく露をシミュレーションします。 この試験から、典型的な火災事故時の熱、炎、火に対する衣服の防護性能および完全性が予測されます。

熱センサーによって、マネキンの表面温度の上昇が記録され、コンピューター シミュレーション プログラムで次の値が計算されます。

  • 同様の状況で被害者が第 2 度および第 3 度の熱傷を負う予測確率
  • 熱傷の部位、および体表のうち熱傷を負う部位の割合
  • 測定時間中の熱傷の進行、および被害者の年齢に基づく生存確率 (%)

EN ISO 11612 には、ISO 13506 に従った完全着装に 84 kW/m² (2 cal/cm²/秒) をばく露するオプション試験が規定され、次の理由により突発的な火災へのばく露時間を 4 秒間にすることが推奨されています。


「経 験上、試験条件が 84 kW/m2 で 4 秒以上の場合に、単層および多層着衣の防護性能に関する最適な情報が示されることが判明している。 多層の衣服、または衣類を重ね合わせる場合は、試験条件を最大 8 秒にしなければならないことがある」(出典: EN ISO 11612)

熱防護性能

Thermo-Man®試験で4秒間曝露後

試験結果

Nomex® 製の衣服と、難燃性化学物質で加工処理した綿製および綿混紡製の衣服を比較しました。

  • Nomex® 製の防護服を着けた場合は、体表に占める熱傷の割合が最小で、高熱と火炎に見舞われた被害者の生存確率が大幅に高まります。
  • 4 秒間の Thermo-Man® 試験では、Nomex® 製の衣服を着けて突発的な火災にさらされた場合に比べて、FR 綿混紡品の場合は悲惨な結果になっています。