軽量なエンジン カバー コンポーネント

Nissan Engine Cover

エンジン カバーの軽量化と製造コストの低減

日産ヨーロッパが、自社の Pathfinder® および Navara® トラック用エンジン カバー コンポーネントの金属代替部品に新境地を切り開きました。 2 つの鋳造アルミニウム部品に代わり、DuPont™ Minlon® ミネラル強化ナイロン樹脂および DuPont™ Zytel® ナイロン樹脂を採用することによって、機能や性能を低下させることなく軽量化とコスト低減に成功しました。

課題

ガソリン価格の高騰と燃費基準の厳密化により、自動車メーカーは車両を軽量化し、燃費を改善する必要に迫られています。 これまでも、特に強度を必要としない箇所では金属部品を軽量の高性能ポリマーに置き換える取り組みが積極的に行われてきました。

極度の高温と攻撃性の高い化学物質への耐久性が要求されるエンジン カバー部品の差し替えは容易ではありませんでしたが、 日産ヨーロッパは、エンジンと車両の両方を軽量化し、材料および製造コストを削減する機会を見い出しました。

ソリューション

日産は、MCC (Mondragon Corporacion Cooperativa) 傘下の Fagor Ederlan および Maier の 2 社と提携して革新的なソリューションを開発しました。 これら 2 社は DuPont の材料科学/アプリケーション開発チームと共同で、重要な高性能エンジン カバー部品である シリンダー ヘッド カバーとフロント エンジン カバーの 2 つに取って代わる軽量ソリューションの開発に取り組んできました。

シリンダー ヘッド カバーは、剛性、強度、寸法安定性、成形収縮において高性能を発揮するミネラルおよびガラス繊維強化グレードの DuPont™ Minlon® ナイロン 66 から成形されています。 このような特性は、バルブ制御コンポーネントを保護し、潤滑油の漏れを防ぐ密閉シーリング システムの開発に役立ちます。Minlon® 強化ナイロンは、これらのシーリング システム内で通常発生する最大 150 度の動作温度と高温の油や化学物質へのばく露にも耐えます。

フロント エンジン カバーで求められる要件はシリンダー ヘッド カバーのそれとはやや異なり、材料も異なります。 DuPont のリソース チームはメーカーを支援し、各メーカーはこの用途のニーズを満たすため、30% ガラス繊維強化グレードの Zytel® ナイロン樹脂を選択しました。 熱および化学物質への耐性は、組立工程 (エンジン本体へのボルト留め) やエンジン内の恒常的な振動に耐える機械的強度に並ぶ、重要な特性です。

主な利点

アルミニウム製のシリンダー ヘッド カバーとフロント エンジン カバーはいずれも、軽量の高性能ポリマー部品に置き換えられました。 金属部品を置き換えたことによる利点は次のとおりです。

  • 重量を 40% 低減
  • コストを 30 ~ 35% 削減
  • 従来部品に必要とされている性能を維持

これらのポリマー部品に対して熱劣化、疲労による漏れ、および機械強度のテストを実施した結果、 金属部品と遜色ないことが判明しました。 これらの高性能ポリマー部品の開発に成功したことで、他の金属製エンジン コンポーネントについても置き換えが検討されています。