爆発物処理は困難な作業で、爆破、高熱、火災、破片など数種の脅威に対する防護を要します。 爆発物処理 (EOD) 用防護服はさらに、着用者の全身および手先の可動性を最大にする必要があるため設計が複雑で、装備する全要素の機能を精査することが求められます。
難燃性
現在、EOD 用防護服に完全適合する材質は、Nomex® や Kevlar® など繊維本来の難燃性を備えたものに限られます。 柔軟性と快適性に優れた Nomex® は内層および外層素材の第一候補で、高熱や火炎の危険から着用者を防護します。
爆破からの防護
爆破からの防護は主として、爆風を打ち払う半硬質および硬質の爆破防護要素の適切な使用と配置に左右されます。 Kevlar® の生地やラミネート、パネルは、爆破時に飛散する破片から身を守る軟質、半硬質、硬質の防護機能として設計されています。
耐衝撃性能
最強の防護性と全身および手先に必要な可動性を両立させるために、身体部位ごとに耐衝撃性能が調整されます。 EOD 用防護服は概して、胴体部に最大の防護が施され、手足は防護レベルが低減します。
設計の柔軟性
DuPont では、メーカーが Kevlar® 繊維製の耐衝撃要素を使用して特定の脅威に対応する防護服を設計できるように、耐衝撃段階基準を作成しています。
快適性と人間工学
メーカーは、Nomex® 繊維と Kevlar® 繊維を組み合わせることで、脅威に対する防護レベルを部位ごとに変えながら、フィット感、防護性、快適性のバランスの取れた、人間工学に基づく防護服を設計できます。
使用価値
EOD 用防護服の設計では、Nomex® と Kevlar® の素材を独自の方法で組み合わせることで、コストと性能のバランスを取ることができます。
DuPont™ Nomex® 製の耐熱個人用防護装備は、優れた防護性で高熱や火炎の危険 (火炎瓶、爆発の可能性、弾薬の爆発) から警察官を守ります。 また、静電気放電の危険、特定の化学物質の飛散、虫刺され、寒冷や雨天の悪天候などからも保護します。
DuPont は、ノッティンガムシャー州消防局において、消防救助分野の PPE に関する昨今の問題について討議する検討会を開催しました。 検討会の第 1 部では、ヒート ストレスが取り上げられました。
DuPont™ Nomex® 繊維製の衣服は、家庭用洗濯機、産業用ランドリー設備、ドライ クリーニングのいずれでも洗濯できます。 衣服を最適な状態で長持ちさせるために次の推奨事項に従ってください。
静電気放電 (ESD) によって火花が散った場合、そのエネルギー レベルが高ければ周囲の蒸気、可燃性液体のエアゾール、粉塵粒子などに引火して爆発するおそれがあります。